二つの精神科看護師では避けられること

診療科によって現場の雰囲気や看護師の業務、患者の性質などには大きな違いがありますが、精神科にはどのような特徴があるのでしょうか。良く知られているポイントとして挙げられるのが、看護師が辞めたいと思ってしまう原因になる二つの問題を回避できることです。一つは多くの診療科と違ってターミナルケアを避けられます。精神科の病気は直接的に命にかかわるものはほとんどなく、合併症で亡くなるケースを除けば大抵は命には影響がありません。ターミナルケアが必要になるケースでは他の診療科に移ってしまっているので、精神科の看護師自身が担当することはまずないのです。心療内科や整形外科にも共通する点としてよく知られています。

もう一つ避けられるのが想定していた以上の忙しさです。確かに精神科で働いていても業務はたくさんあって忙しいことが多いでしょう。しかし、精神科ではあまりアクシデントが起こらず、落ち着いた雰囲気で診療が行われているのが一般的です。医師などの医療スタッフも全体として焦らずに対応をすることを心がけています。仕事に追われてつらいのは多くの診療科に共通することで、特に心臓外科や脳外科などの高度な手術をする外科ではアクシデントが多くて看護師は振り回されてしまいがちです。そのような予測しがたい突発的なトラブルが起こらず、想定していたスケジュール通りに働いて、ほとんど残業もせずに済ませられるのは精神科を職業にするメリットといえるでしょう。